インデックス制御とは – 概要と実施すべき理由
SEO に関わる方の中で、インデックス制御について聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。
インデックス制御はサイトによっては非常に重要な施策になります。その一方で、大規模データベースサイトでないと本格的に取り組むことは少なく、経験ある人材が少ない施策でもあります。
今回はインデックス制御の概要についてまとめます。
この記事を読むべき方
- インデックス制御について知りたい方
- データベース型サイトを担当している方
- サイト内の重複ページを課題に感じている方
インデックス制御とは
インデックス制御とは、サイト内でインデックスさせるべきページとそうでないページを明らかにし、検索エンジンにそのシグナルを送ることです。
Googleなどの検索エンジンは、サイト内の各URLをクロールし、一定の基準を満たすページをインデックスします。インデックスされたページのみが順位評価され、検索結果に表示される状態になります。
検索結果に表示させる必要があるかなどの観点で判断を行い、インデックスさせるページを決定することをインデックス制御といいます。
インデックス制御はなぜ必要か
特定ページや、ドメイン全体の順位下落リスクを避けるためです。
特に、重複ページ生成によるリスクを避けることが主目的になります。
原則としては1キーワード1URLの原則の元、各キーワードの検索意図に対し最も応える1URLを決め、強化していくことがSEO上重要になります。
そのため、ほぼ同内容の複数URLが存在する場合、クローラー側もどのURLを評価すべきかわからなくなり、順位下落につながります。
また、この重複ページがサイト内で多数存在すると、ドメイン自体が低品質として全体的に順位下落が起こることもあります。
- システム上の問題
- パラメーターの設置
などで、同じ内容の複数URLが生成されてしまった場合に、インデックスすべき1URLを示すことがSEO上重要です。
インデックス制御の具体的な方法
以下、主要な方法を解説します。インデックス制御は大きく
- URL生成しない(404での削除)
- 301リダイレクトでの転送
- noindexの設置
- canonicalの設置
の4点の方法があります。
重複URLを生成しない(404での削除)
一番に考えるべきは、そもそも重複となってしまうようなURLを生成しないことです。
後述のnoindex等の打ち手が良くインデックス制御の施策として紹介されるため、そちらを検討しがちです。
しかし、まずは生成しないことを検討しましょう。
以降のメンテナンスコストなどを鑑みても、複数生成されてしまっているのであれば解消しておくことが最も効果的です。
削除する場合、ステータスコード404を返し、クローラーに削除済ページであることを示しましょう。
301リダイレクトによる転送
現状重複ページが生成されてしまっており、かつ不要な場合は301リダイレクトでインデックス対象ページへ転送しましょう。
ステータスコード301にすることで既存ページの評価を受け渡しできるため、複数ページにリンクが分散してしまっている場合でも、統合による効果を得ることができます。
noindexの設置
URLの削除ができない場合、またはUX観点などで残す必要がある場合は、インデックス非対象URLにnoindexを設置しましょう。
noindexは、自URLはインデックス不要であると示すmetaタグです。なお、重複するページ間での対応関係が明確であったり、既にこのURLが一定リンク評価などを得ている場合は次のcanonicalを利用しましょう。
アクセスやリンクがほとんどないページを残す場合に、noindexを利用します。既にこれらを得ている場合、次のcanonicalを使い統合対象ページに評価を受け渡すことが吉です。
canonicalの設置
canonicalは、複数のURL間で、正規のURLを示すものです。
例として、
https:/sample.com/aaa ※インデックス対象
https:/sample.com/bbb ※aaaと重複するページ
の場合、
bbb → aaa へのcanonicalをbbbのURLに記載します。
この結果、bbbが持つ評価をaaaに受け渡し、aaaをインデックスするように示すことができます。
noindexとの使い分けは前述の通りです。どちらを使うかは状況によって議論が分かれ、どちらが完全な正解といえない場合もあります。
気にするべきサイト
インデックス制御ですが、基本的に「ページ数が1,000ページ以上のサイト」でない限りは気にする必要はありません。
実際は10,000ページくらいからの検討でも良いと思います。
GoogleのURL認識精度は上がっているため、数百程度のサイトであれば多少の重複はうまく処理してくれます。
中小規模のサイトが「重複のせいで順位が上がっていないかもしれない」と考えても、ほぼ確実に要因はコンテンツなど別の部分にあります。
データベースサイトなどでない限り、基本的に気にしなくていいでしょう。
総括:データベースやECサイトはインデックス制御を気にしよう
基本的な事柄を解説しました。
メディア型やサービス型のサイトではほぼ気にしなくていいですが、数千URLくらいから検討が必要で、数十万URLを超えるようなデータベース型サイトやECの場合はインデックス制御は死活問題になります。
インデックスの改善で順位が大幅に改善する事例はDB型の場合よくあります。
現サイトに課題を抱えている場合、一度ご相談ください。
著者プロフィール
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メメント株式会社代表。
SEO経験6年を超える。支援側、事業側の双方でポータル、メディア、BtoBなど様々なサイトの担当経験あり。
Webマーケ戦略設計、SEO、コンテンツマーケティング、Webアナリティクス、サイト改善を強みとする。
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